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コラム

遺産分割協議でもめる6つのパターン!原因と解決策も解説

遺産分割協議では、相続人同士が遺産の分割について合意に達する必要がありますが、しばしば問題や紛争が生じることがあります。
 
この記事では、遺産分割協議でもめる6つのパターンに焦点を当て、その原因となる要素や解決策について解説します。
 
遺産の価値や相続人間の関係性などによって、もめ事が生じることがありますが、適切な情報収集や円満な話し合いによって問題を解決できます。
遺産分割協議におけるトラブルを未然に防ぎ、円滑な解決策を見つけるためのヒントにしていただければ幸いです。
 
参考:裁判所「遺産分割Q&A
 

1.パターン1:相続人間の感情や意見の対立

原因
長年の親族間の問題や確執
解決策
感情を抑えた円満な話し合いを心がける
 
遺産分割協議で最もよく見られる問題の一つは、相続人間の感情や意見の対立です。
長年にわたる親族間の問題や確執が原因となって、意見がぶつかり合い、話し合いが難航することがあります。
こうしたトラブルを解決するためには、感情を抑え、冷静な状態で話し合うことが重要です。
相手の意見を尊重し、共感する姿勢を持つことで、円満な解決策を見つけることができます。
 

 

2.パターン2:法定相続分の不均衡による争い

原因
相続割合の違いや遺産の種類による不平等感
解決策
公正な分割方法の検討とお互いへの配慮
 
法定相続分の不均衡による争いは、遺産分割協議でよくあるトラブルの一つです。
相続人が、遺産をどのように分けるかについて話し合う際、相続割合に不均衡が生じることがあります。
 
例えば、配偶者と子供2人が相続人の場合、法定相続分通りに分配すると、配偶者が1/2で、子供2人は残りの1/2を2人で分けることになります。
このような場合、配偶者と子供達の双方が、「自分はもっともらうべき」だと不満を持つことがあります。
 
法律通りと言われても、相続割合の違いや遺産の種類によって、相続人間での不公平感や不満が生じることがあります。
こうした場合、公正な分割方法を検討し、相続人の意見やニーズを十分に配慮することが重要です。
公平な解決策を見つけるためには、専門家の助言を仰ぎ、法的な観点からも検討することが有効です。
 

 

3.パターン3: 遺産の評価や分類に関する意見の相違

原因
遺産の評価基準の解釈の違いや分類に関する意見の食い違い
解決策
専門家の意見を参考にした公正な評価方法の採用
 
一部の相続人は遺産の評価額を高く見積もりたいと考える一方で、他の相続人は評価額を低く見積もりたいと考えることがあります。
このような意見の相違があると、遺産の分割についての話し合いが難航することがあります。
 
また、資産の分類に関しても意見の相違が生じることがあります。
相続人同士で、どの資産を誰が受け取るかについて、意見が分かれることもあります。
このような紛争が生じた場合には、まずは法的な評価基準や分類法を全員が理解することが重要です。
したがって、専門家の意見を参考にすることが、解決への近道となります。
 

4.パターン4: 相続人の負債や債務に関する問題

原因
相続人の負債状況や債務の分担に対する意見の相違
解決策
負債の明確化と公平な負担割合の決定
 
相続財産に借金やローンなどの債務がある場合、相続人全員で負担しなければなりません。
しかし、相続人の中には債務に対する責任感が薄い人や、自分の負担を軽くしようとする人もいるため、債務の分担について意見が対立することがあります。
 
したがって、相続財産を分ける際に、負債の額や性質に応じて公平な分担方法を考える必要があります。
たとえば、相続財産を売却して負債を返済する方法や、負債を相続人全員で分担する方法などがあります。
 
また、プラスの財産よりも、マイナスの財産の方が大きい場合には、相続放棄も検討する必要があります。
 

5.パターン5: 遺産分割協議の進行方法や手続きに関する意見の食い違い

原因
協議の進行方法や手続きに対する意見の相違や疑念
解決策
明確な手続きの確立と参加者全員の理解と合意
 
遺産分割協議でもめる理由の一つは、進行方法や手続きに関する意見の食い違いです。
相続人はそれぞれに自分の意見や希望を持っており、それが一致しない場合には話し合いが難航することがあります。
たとえば、財産目録の作成や法定相続人の確認など、手続きに関して異なる意見がある場合、話し合いが進まなくなることがあります。
 
また、長年の親族間の問題や感情の対立も、遺産分割協議が進まない原因となることがあります。
相続人同士の関係が悪化していたり、過去の確執や不和が再燃したりすると、話し合いがこじれることがあり、感情的な要素が絡むため、冷静な判断や合意形成が難しくなることもあります。
 

6.パターン6: 一部の相続人が生前贈与を受けている

原因
相続人間に不公平感や嫉妬心が生まれる
解決策
贈与の内容や金額についても透明性を持たせる
 
生前贈与を受けた相続人は、相続財産の一部をすでに受け取っているため、他の相続人との均等な分割が難しくなります。
特に、相続人同士の意見が対立している場合、生前贈与を受けた相続人に対する不満や不信感が高まり、遺産分割協議でもめる原因となります。
 
このような状況を未然に防ぐためには、生前贈与の公平性が重要です。
生前贈与を行う場合、相続人全員に対して公平な金額や財産を贈与したり、それぞれへの贈与額をオープンにしたりするなど、透明性を持たせましょう。
また、生前贈与を受けた相続人も、他の相続人とのコミュニケーションを大切にし、公平性を理解してもらうことが必要です。
 

7.まとめ

遺産分割協議は、相続人間の合意に基づいて行われる重要なプロセスです。
しかし、6つのパターンで挙げたようなもめ事が生じることもあります。
 
こうした問題を未然に防ぐためには、事前の情報収集や専門家の助言を活用し、円満な話し合いを心がけることが重要です。
遺産分割協議におけるトラブルを回避し、解決策を見つけるために、この記事で紹介したヒントを参考にしていただければ幸いです。
 
万が一、遺産分割でもめてしまった場合には、専門家である弁護士へ早めに相談することが、問題解決の近道となることが大半ですので、ぜひご検討ください。

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